じいさん
日本が終わってなくて、俺も終わってなけりゃ、いつか自分の孫にも会えるかも。その時俺は自分の孫にどんな昔話をしてやれるのだろう。
俺も小さい頃、じいさんに戦争の話だとか色々聞かされた。俺のじいさんもシベリア抑留ってやつで色々な経験をしたみたいだ。でも、うちのじいさんは、朝起きてたら仲間が凍死してただの、ジャガイモ食いながら極寒の収容所で強制労働だのといったヘヴィーな状況に置かれた事はなかったらしく、なんか機械の整備とかやらされてたらしい。
俺が聞かされたおもしろエピソードだと、ある日、あっちの兵士にようかんをあげたら、その兵士がおもむろに自分の履いてるブーツにそのようかんを塗り込み始めたそうです。なんかブーツのツヤ出し用品だと勘違いされたらしい。さぞシュールな光景であったろうに。
んで、ここからは、ばあちゃんに聞いた話だけど、ピュアでまっすぐなじいさんは目一杯、洗脳を喰らったらしく、赤い旗を振りながら、おもいっきり社会主義、共産主義に染まって日本に帰って来たらしい。ばあちゃんは、それ見て、「う、うわあ〜」って思ったそうな。
そんなじいさんも、割と最近 死んじゃいました。でも孫としてそういう戦争やらの話を聞けたのは本当に良かったと思ってる。 じいちゃんばあちゃんの戦争話は存命のうちにガッツリ聞いておいた方が良いですよ。マジで。
俺がじいさんになった時、孫にどんな昔話をしてやれるだろうか。
俺「じいちゃんはなあ・・・・・ブックオフで立ち読みばっかりしていたんだよ・・・」 孫「・・・・・・・・お、おう・・・」
みたいになっちゃう、このままだと。